MOMO(埼玉県学校事務職員)
●停電がきっかけで臭くなる?!小便器の集中タイマーが狂っている学校が多くあります。むしろ正確な学校の方が少ない!
タイマーが狂う原因には例えば電気設備検査による停電などがあります。停電した時間だけタイマーも停止するのでその時間分だけズレてしまうからです(蓄電されるタイプは数時間の停電ではずれません)。
朝、登校するとトイレが臭うという学校の原因の一つにこれがあります。夏休み前まで朝8時にセットしてあったものが、休業中の検査で2時間ずれ、10時になっていたりします。
小便器の集中タイマーがどこにあるのか誰も知らないなんてこともよくある話です。
ハイタンク付近やトイレ内にタイマーがあればすぐ気が付くのですが…、離れた場所に電源ブレーカーなどとまとめて設置されている学校があります。
私の場合、人事異動で勤務校が変わるとまずこのタイマーを探します(笑)。校内中をまわり、怪しい電源ボックスをあけてまわります。たいていの場合は分電盤の中にあります。本校のタイマーは円盤が2枚重なっていて、外の電灯とトイレの水のタイマーとなります。
タイマーと言っても、円盤(1周24時間)が回っているだけの簡単なものです。矢印を現時刻に合わせて使いますが停電があるとその間、円盤が止まりタイムスリップしてしまいます。
これまで勤務した学校には分電盤が廊下に合って書庫ロッカーで隠れていたところや、分電盤をあけてもタイマーが見つからず、更に奥のブレーカーの盤をあけてようやく見つかったところもありました。学校中を探しても見つからず何度も開けて探しているうちにチチチチというかすかな音で気が付きました。学校は校舎の建設当時と間取りや部屋の用途が変わっていることも多いため、警報盤や分電盤を探すときには職員室、事務室のほかに印刷室、更衣室や物品倉庫なども探さなくてはいけません。
●ハイタンクの水は流れているか?
トイレに入った時におしっこ臭ければ、ハイタンクの水が流れているかを確認します。水が出ていなければその原因を調べなくてはなりません。
まずはタイマーを探し出して時間設定が適切か確認します。タイマーが適切であれば、次に警報盤の切り替えスイッチが「切」になっていないかを確認します。警報盤は多くの場合職員室のそばにあります。そこにハイタンクの「電磁弁」の切り替えスイッチがあります。「手動・切・自動」と切り替えができるのですが、それが「切」になっていると小便器に水は流れません。ちなみに「手動」なら水は流れっぱなしで、「自動」がタイマーです。前任校では「切」になっていて小便器にはまったく水が流れていませんでした。
●電磁弁が壊れている可能性も...
タイマーも電磁弁の切り替えスイッチも両方大丈夫なら、電磁弁が壊れている可能性があります。
現任校では電磁弁が壊れていて修繕しましたが、数万円~10万円ほどかかりました。
●水量が適切かチェック!洗浄回数を増やす裏技も...
水が流れているのに臭い場合は、水量を増やすと臭いが改善する場合もあります。節水のしすぎですね。ちょっと裏ワザなのですが、現任校では洗浄回数を増やすためにハイタンクにペットボトルを沈めています。いまどきの新しいセンサー機能が付いている小便器ならこんなことをしなくても利用状況にあわせて水量調整もしてくれるのですが。
またハイタンクの蛇口はうすーく数十年開けっ放しですので、水垢・錆などで詰まることもあります。
マメな先輩の事務職員は、月に数回蛇口をひねって、一度水を勢いよく流すそうです。そうすると詰まりが解消されると教えてくれました。先輩は偉大です。私はそこまでやっていません…(汗)。
●杉並区の事例
小学校や中学校のトイレ改修は数が多いだけに、やってもやっても追いつかない状況ではないでしょうか。やっと全ての学校のトイレ改修を終えたかと思うとまた最初のトイレの老朽化が始まっているというようなエンドレス状態です。そんな中では、今あるものをできるだけ生かし、設備のライフサイクルをできるだけ延ばすことが重要です。トイレ空間の中をすべて取り壊しレイアウトや機能、器具数を根本的に見直す大規模な改修も大切ですが、その合間に「延命改修」をタイミングよく行ってゆく必要があります。
トイレ空間内の設備の寿命はこれまでの様子を見る限りでは概ね20年~25年ではないかと考えられます(もちろん使用状況や日常の清掃状況にも左右されるでしょう)。校舎そのものの建築寿命が60年程度であるとすれば、建替えまでにトイレの「延命改修」を2度は行う必要があるわけです。
できるだけ低コストで、快適なトイレ空間を演出できるように全国の担当者が日々工夫を重ねておられます。
ここでは、東京都杉並区の区立小学校で行われたトイレの改修事例についてご紹介します。
【お話】杉並区教育委員会事務局 学校整備課 教育施設整備担当者 Aさん
杉並区政策経営部 営繕課 営繕係担当者 Bさん
【インタビュアー】学校トイレ.com事務局 村上八千世
村上:杉並区の小中学校のトイレ改修についての整備方針について教えてください。
A:施設の築年数や状態はそれぞれなので、特に決まった整備方針があるわけではありませんが、小学校は42校、中学校は23校ありますので、一年に小学校2校、中学校1校ぐらいのペースで改修を進めていければよいと考えています。とはいえ、予算状況によってはその通りいかないこともあります。
改修仕様は、都度年次計画に合わせて施設の古さや状況、財源を鑑みながら決めています。
村上:たとえば今年はどんな仕様で改修されていますか?
A:工法は毎年新しいものが出るので、技術担当に研究してもらいながら決めています。
B:今年行ったトイレ改修の一つは、まだ使える小便器や洋式便器はそのまま活用し、床面、パーティション、壁面、手洗い場、照明などをやりかえています。
校内全部のトイレを改修する場合は夏休みの間に工事を終えなくてはなりませんから、短期間でできる工法である必要があります。
床はモザイクタイルの上からメタクリル樹脂を塗装し、パーティションは新しく取り替えています。人研ぎの流しを撤去し、ステンレスの流しに取り替えました。壁面はタイルの部分は剥がれたり欠けたりしている部分を補修し、塗装部分は塗りなおしています。天井部分は照明器具のやり替えと合わせて一部ボードの張り替えを行い、全体を塗装しました。照明器具はブースごとの個別照明とまではいきませんが蛍光灯からLEDに変更したり、数を増やしたところもあります。人感センサーも採用しています。
村上:今回の工事では既存のものをできるだけ生かす形で改修されていますが、トイレ空間全体を一度スケルトンにしてやりかえるということを行うこともありますか。
B:いったんスケルトンにして、レイアウトからやり替えるという工法で行うこともありますが、今回は予算的にできなかったためこのような仕様になっています。
村上:床の仕上げはメタクリル樹脂以外ではどんな仕様を試されていますか?
B:杉並区では基本的に床はドライ化してゆく方向にありますので、長尺シートを使うことがよくあります。今回メタクリル樹脂を採用したのは施工が早いことと、水が流せる仕様であることと、既存の床に蓄積した悪臭を封じ込めることができることが大きな理由です。ただ、長尺シートに比べると単価がはるかに高いことがデメリットです。
村上:改修後の使い勝手はどうですか?
A:床材については初めて採用しましたが、使い始めてまだ間もないので、これから検証してゆくという感じですが、長尺シートと違ってノリが剥がれるという心配がなく、施工後安定した状態が維持できるのではないかと期待しています。ただ、地震などで床面にヒビが入った時にはどうなるのかなど懸念はあります。また床の仕様が変わると掃除のやり方も変わります。杉並区は掃除を業者委託していますが掃除の指導もやりなおします。今回は基本的には日常清掃は拭き掃除、いざというときには水を流して掃除するように指導しています。
村上:どこの自治体でも予算が厳しい中、トイレ改修に取り組んでおられると思いますが、特に優先していることはありますか?自治体によってはたとえば悪臭対策を最優先にしているところもあるようです。
A:何かを優先するというよりは、「予算の中でどこまでできるか」ということを考えています。要望した金額が満額通り使える訳ではないので、ブース、流し、出入り口の扉、壁塗り、照明・・・などどこの範囲までできるか取捨選択です。
今回のこの改修は予算の都合もあってこのような仕様にしていますが、校舎そのものが建て替わるサイクルが50年~65年となっており、その時には障がい者対応も含めて根本的に変えてゆく方針です。
村上:ありがとうございました。
【工事仕様 】
【費用】
学校トイレ.com事務局 村上八千世
●子どもが清掃する際の問題
先日、読売新聞の記者から学校のトイレ掃除について取材を受けました。掃除は子どもにさせるべきか、それとも大人がやるべきか?という内容です。
大都市の小学校では子どもはトイレ掃除をやっていないところが多く、地方では今でも子どもがやっているところが比較的多いと聞きます。
私はというと、子どもにトイレ掃除をさせることは大賛成。ただそこで問題となるのは、先生がトイレ掃除の指導ができないこと、清掃時間が短いこと、少子化で掃除を担当する子どもの数が少ないこと、適切な掃除の道具や洗剤が揃っていないことなどです。
一昔前とは違って、今のトイレは水洗化され、床も乾式になって、床に水を流せばよし!という清掃方法ではトイレをきれいに保てなくなっています。
また洗剤の使い方を誤ってかえって汚れを付けてしまっている小学校のトイレもよくみかけます。
●大人が清掃する際の問題
では大人が清掃しているところはきれいなトイレになっているのか?というと必ずしもそうではありません。用務主事さんが行っている場合でも、すべてのトイレを毎日掃除するほどの時間的余裕はありませんから、どうしても各トイレは週に1~2回程度の清掃頻度になってしまうところも多いです。
同じように業者さんに委託している場合でも、毎日清掃できるほどの予算をかけているところはほとんどありません。そして業者さんの作業成果は人によってバラバラで、丁寧にやってくれる人もいれば、雑な人もいるというのが現状です。
業者委託の大きな問題は清掃内容の仕様や効果をしっかり管理監督できていない点にあります。
●感染症に対するアンバランスな感覚
トイレ掃除を反対する意見の中には、感染症を心配する意見などもあります。
しかし一方では、手を洗わないでトイレから出る子どもを徹底的に指導できていなくても、そんなにうるさく指摘されることはありません。とてもアンバランスな感覚で感染症を恐れているのがわかります。
●トイレ掃除が意識を変える
教育面ではどうでしょうか。
2007年に品川区の小学校で行った授業をまとめた研究が、お茶の水女子大学子ども発達教育研究センターの紀要(第4号P.83-94)に載っています。
>>研究報告を読む(PDF)
この研究報告では、子どもたちはトイレ掃除を自分たちですることで「きれいにできた」達成感を感じ、「人の役に立てた」社会貢献の喜びを経験し、トイレ掃除を体験する前後では「トイレをきれいに使おう」という意識が高まり、「排泄を恥ずかしがる」意識が低下するなどの結果が得られています。
学校というところは「教室」の中だけで子どもたちが学ぶのではなく、「学校生活」全部が学びの場であるように思います。
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●ネーミングライツとは?
「命名権」のことで、スポーツ施設や文化施設などにスポンサーの企業名や製品名などのブランド名をつけることのできる権利です。有名な施設では「味の素スタジアム」や「京セラドーム」などがあります。契約金は年間数億規模と言われています。
●渋谷区の公衆トイレ14か所でネーミングライツを導入
トイレの命名権を売るという全国初の試みについて成果と課題についてお話を伺ってきました。学校のトイレでもユニークな企業が現れて、維持管理をバックアップしてくれるようなことは実現しないものでしょうか・・・?
【お話】渋谷区土木清掃部公園課公園管理係 原田 大さん
【インタビュアー】 学校トイレ.com事務局 村上八千世
村上:公衆トイレにネーミングライツを導入しようと思ったきっかけは何ですか?
原田:公衆トイレの維持管理にはお金がかかるため、新たな財源の確保が一番の目的でした。
村上:対象となったトイレはどんなトイレですか?
原田:渋谷区が管理する公園にあるトイレ以外の公衆トイレ14か所です。そのうち2か所で辞退がありましたので、現在は12か所で契約中です。
村上:どんな企業が権利を獲得しましたか?
原田:契約先はトイレの総合メンテナンスを行っているアメニティ(横浜市)が1ヶ所、下水道施設の総合管理を行う管清工業(世田谷区)が9ヶ所、ビル管理の総合メンテナンス業を行う秀和ビルメンテナンス(中央区)が1ヶ所、森ビル(港区)が1ヶ所です。
村上:契約料はどのくらいですか?
原田:1ヶ所でだいたい年間で10~15万円です。立地もよく話題性があるので実はもう少し高く売れるのではないかと期待していたのですが、現実にはトータルで年間約170万円程度です。
14か所の公衆トイレの維持管理費に充てたいと考えていましたが、全く足りません。公衆トイレの維持管理費は年間で約3,000万円(修繕費、清掃費、光熱費など)かかっていますから。
村上:募集条件はどのような内容でしたか?
原田:実は初めての試みということもあって、特に条件らしいことは提示しませんでした。ですが、アメニティさんは尿石除去など専門的なメンテナンスを定期的に行ってくださっています。管清工業さんも年に2回ほど管の清掃をしています。
村上:ネーミングライツの導入でどんなメリットがありましたか?
原田:トイレが以前よりきれいになり、イタズラも少なくなりましたね。アメニティさんは巡回して、使用状態を細かく見てくれて、壊れたり、老朽化している部分について逐次報告してくれます。
村上:今後の課題はどんなことですか?
原田:やっぱり、もっと高く売りたいですね。それと契約条件をもっと整備するべきだと考えています。トイレの見回りや日常清掃、特別メンテナンスを行ってくれることを条件に盛り込んでおくべきだと考えています。
景気が良ければ、トイレの建て替えを条件にすることも考えるんですがね(笑)。
村上:福祉施設の指定管理者制度のように、トイレ利用を有料にしてどこかの企業に運営を一切任せるというのはどうですか?渋谷区の人出の多さを利用して。
原田:う~ん、なかなか難しいと思いますが提案してくれる企業があれば検討することはできるのではないでしょうか。
村上:最後に、今回のようなネーミングライツの導入を、学校のトイレで実現させる可能性はあると思いますか?
原田:私の個人的な意見ですが、学校のトイレは限定された人が使う場所なので、広告効果という点からは難しいのではないでしょうか。しかし企業の社会貢献ということではアピールできるかもしれませんね。
村上:学校のトイレも維持管理状況がとても厳しいので、何か新しいアイデアで財源を確保したり、企業とのコラボレーションがうまくできるとよいのですが。今日はありがとうございました。
箕面市(大阪府)で、理想的なメンテナンスシステムを導入しているといううわさを聞いてお話をうかがってきました。
古くなったトイレはどうしても尿石が蓄積し、悪臭もひどくなってしまいます。
尿石除去を年に1度か数年に1度導入している自治体も少なくないと思いますが、箕面市ではさらに一歩先を行くシステムを導入しています。
箕面市では平成13年度より尿石除去などを長期契約によって業者委託することを行ってきました。さらに今年度(平成22年度)は、新設校を除く全ての小中学校で主たるトイレの大規模改修を行いました。トイレがきれいにリニューアルされ、いつまでも快適なまま維持できるようにメンテナンスの委託方法もさらに充実しています。
長期契約と単発で都度契約するのではメンテナンスの効果にどんな違いがあるのでしょうか。
【お話】
箕面市教育委員会事務局 教育推進部学校管理課 課長 岩永幸博さん、担当主査 奈良さゆりさん
箕面市立萱野北小学校 校長 真鍋あけみさん
株式会社アメニティコスモス 瀬古浩史さん(厚生労働省認定社内検定1級トイレ診断士)
【インタビュアー】
学校トイレ.com事務局 村上八千世
※真鍋校長先生には同席していただくことができませんでしたので、後からお電話でお話をお伺いいたしました。
村上:トイレのメンテナンスを5年間という長期契約にしている理由は何ですか?
岩永課長:それはなんといってもコスト削減のためです。長期契約にしたほうが単年度や1回ごとに
契約するのと比べてコストがかからないためです。
奈良主査:それに同じ業者さんに長く関わってもらえると、学校のトイレの状況のことをよく分かってもらえます。作業だけでなくトイレ全般のことについてアドバイスしていただけるので学校現場の評判も良いです。また長期間で作業をしてもらうと、結果がはっきり出るので、次の契約のときに入札をお願いする業者さんを選ぶ基準がわかりやすくなります。
岩永課長:箕面市ではもともと平成13年度から、悪臭の原因になっている小便器の尿石除去を2
ヶ月に1回実施していました。平成20年度からはそれを毎月行うようにしました。そして今年度の
下半期からはトイレの大規模改修にあわせて、小便器と大便器の両方を対象にメンテナンスを行う
ことにしています。
村上:気になる委託金額はどの程度ですか?
奈良主査:5年間で約1600万円です。
瀬古氏:箕面市さんの場合は対象の小中学校が18校ありますから、1校あたりで考えると5年間で約90万円ということになります。これは年に1回尿石除去を集中的に行う場合と比べて、3分の1の金額です。
村上:瀬古さんの会社でそこまでコストを下げて請負える秘訣はなんですか?
瀬古氏:今回の契約では2ヶ月に1回のメンテナンスを行いますが、この頻度でメンテナンスさせていただければ、まず尿石は溜まりません。尿石除去のための時間や薬剤を大幅に削減することができるからです。それと今回の箕面市さんの場合はリニューアル後のトイレが対象であるということもコストを抑えられた大きな要因になっています。
村上:なるほど、集中的に大きなコストをかけるよりも、こまめに小さなコストをかけるほうが効率が良いということですね。しかも常に快適な状態を持続できますね。新しくなったトイレをいつまでも快適なまま維持するには理想的なシステムです。今回のメンテナンスのシステムと従来のシステムを下に図で示してみました。
村上:このようなメンテナンス方法について学校現場ではどのようにお考えですか?
真鍋校長:箕面市では基本的にトイレ掃除は子どもが行っています。子どもの掃除では小便器の目皿をはずして掃除することまでは不可能です。職員でもそこまでは手がまわりません。今回のように専門の業者さんに定期的にメンテナンスに来ていただけることは、悪臭の防止のためにも必要だと思います。
せっかくトイレがリニューアルされたので、いつまでもきれいなまま使ってゆきたいと思いますが、
こういうシステムで定期的にメンテナンスしてもらえるのは大変ありがたいことです。また同じ業者さんが繰り返し来られるので、学校のトイレの事情についてよく理解されていて、こちらからもいろいろ聞きやすいことも助かります。
瀬古氏:リニューアルされたトイレはドライ方式になったのですが、そのせいかホコリ汚れがすごいんです。今回の契約では換気扇や腰から上の部分は含まれていませんが、そういう部分もフォローしていけるとより快適なトイレにすることが出来ると思います。
それと、これは私がぜひやってみたいことなのですが、せっかく学校に長期的にうかがうことになっているので、子どもたちに日常の掃除のしかたを教えてあげたいですね。ちょっと工夫するだけでトイレ掃除が楽しくなりますし、子どもたちもやる気を持ってくれると思います。子どもたちに免状のようなものを発行したら、ますますおもしろいんじゃないかと考えているんですよ。
村上:それはぜひ実現させたいですね。子どもたちも一生懸命掃除してくれそうです。
箕面市のような徹底したメンテナンスシステムを他の自治体でもぜひ導入していただきたいと思います。今日はどうもありがとうございました。
それは小便器が詰まっていて、洗浄水が排水されずに便器内に溜まってしまうときです。
カンツールなどを試みても解消されない場合は異物が誤って流れて引っかかっているのではなく、排水管の内壁に尿石が蓄積して管径が細くなっているために詰まりを引き起こしている可能性があります。そんなときはひとつの小便器だけでなく隣の小便器も詰まって流れないことが多いです。
悪臭対策のために排水管の高圧洗浄を委託する学校があるのですが、これは目的違いですね。
排水管に尿石が蓄積することと、悪臭が発生することは、まったく別の問題です。
排水管から悪臭が発生しているとしたら、それは小便器そのものか、トラップの問題です。
小便器が古いと悪臭が漏れてきてしまう可能性があります(床と便器の間などから)。これは便器の構造に問題があるので、便器の取替えをしないと悪臭の問題を解決するのは難しいです。もうひとつはトラップの機能がうまく働いていない場合です。トラップカバーが割れていたりするのも原因のひとつです。問題を取り違えて、排水管の高圧洗浄を行っても悪臭の解消にはなりません。
また、排水管が老朽化しているところは、高圧洗浄を行うことで配管そのものが破損してしまうこともありますので注意してください。
原因をしっかり理解して、適切な対策をしましょう。
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